
最近、藤井聡太さんがタイトル棋聖を獲得したということで話題になっています。
ニュースで将棋が取り上げられる事も多くなってきているわけですが、
「藤井棋聖の何がすごいのか」
とか
「将棋界がどういう世界なのか」
とか
「将棋とAIの関係」
とか
が分かれば、実際に将棋を指さない人でも将棋というゲームがもっと面白くなること間違いありません!
盤面の見方
まあルールは置いておくとして、よくニュースで移る将棋の盤面ってありますよね。こんなやつ。

ニュースでは盤面で解説されることも多いと思うのですが、実はこの何気ない盤面ですが、
絶対に先手の駒が上向きです。
つまり、上の方に攻めているのが先手で下の方に攻めているのが後手になります。
他にも、名前の上に▲がある方が先手、△がある方が後手になります。
こんな感じで盤面を見るだけで先手後手が分かります。
将棋は一応先手が有利と言われていて、タイトル戦などの大きい対局では特に先手が勝つことが多いので
「後手で勝ったのかー、すげー」などと言っておけば、周りからはあたかも将棋を知っているかのように見られるでしょう!
また、将棋には符号があります。
7六歩とか2五歩みたいなやつです。
上の画像のように横は数字、縦は漢数字で表されています。
最初に言った数字が横、次に言った数字が縦とも捉えられます。
将棋用語
指す
多くの人が将棋をプレイすることを「将棋を打つ」と言っていますが、これは間違いです。
将棋は指すものです。
厳密に言えば、盤上にある駒を動かす時は”指す”で、敵から取った持ち駒を使う時は”打つ”と言います。
詰めろ
「詰み」は聞いたことがある人は多いと思います。
王手が掛かっていてそれを逃れられない状態です。
それと似たようなものが「詰めろ」です。
詰めろは、2回連続で指せば詰んでしまう状態を表します。
実際2回連続で指すことはできないので、相手側は次の手で詰めろを解除しなければなりません。
それでも解除できない時は詰めろではなく「必至」と呼びます。
プロの対局の終盤では相手玉にいかに詰めろをかけるかが重要なポイントになります。
千日手
千日手は「同じ局面が4回出現することです」
この千日手が成立すると、先手と後手を入れ替えて最初から指し直しになります。
先ほども紹介したように将棋は先手が有利と言われているので、先手が状況を打開するのが一般的です。逆に後手は千日手が歓迎だったりする場合もあります。
プロ棋士になるのはかなり難しい
ではまずはプロ棋士になるところから解説していきます。
まず将棋の天才を用意します。そして小学生低学年くらいで地元の将棋道場にいる大人のアマチュア有段者が歯が立たないくらいに強くなりましょう。
次に奨励会と呼ばれるプロ棋士育成機関に入ります。
そこには、地元では負けなしの神童が全国から集まります。
そして6級から三段まで昇級していき、四段になるとプロ棋士としてデビューできます。
色々と話を聞く限り、この奨励会はマジでヤバいです。人生の全てを将棋にかけてお互いをつぶし合って、プロ棋士になれるのは1年に4人だけという。
しかも年齢制限があって満21歳の誕生日までに初段、満26歳の誕生日までに四段になれないと強制退会です。
なので、解説やらニュースやらに登場して「藤井棋聖がすごい」みたいに話されている棋士も本当に天才だということは知っておいて欲しいと思います。
8大タイトル
プロ棋士になるとタイトル戦と一般棋戦に参加できます。
タイトルの序列は竜王、名人、叡王、王位、王座、棋王、王将、棋聖の順で高いです。
序列は何で決まるのか。賞金です。
ただ、名人は江戸時代から続く歴史あるタイトルでもあるので、竜王と名人は同格として扱われることが多いそうな。
ちなみに竜王戦の優勝賞金は4320万円です。
一生に一度タイトルを取るだけで本当にすごいことで、全棋士が本気で目指しています。
まあ、そんな中で通算99期タイトルを保持している羽生さんがいかにえげつないかということです。
評価値の見方
大体の対局の映像には画面の上の方に数字が表示されていますよね。
その値が評価値と呼ばれるもので、局面をAIが判定して優劣を数値化したものです。
評価値が大きい方が有利で、それがより大きくなるほど有利が拡大しています。
素人にとっては明確な数字で優劣が表されるので、便利でありがたいものなんですが、評価値だけで判断するのは良くないという話です。
まあ、そもそもAIと人間の感覚は異なるわけですし、AIは疲れて指し手を間違うことはありません。
評価値では優勢でも、人間的な感覚では指せない手順だったり、間違えやすい手順だったりするわけです。
他にも、優勢だけれども指し手が難しく、劣勢だけれども狙いが分かりやすく指しやすい状況も存在します。
そんなわけで、AIの判断が人間同士の対局を完全に評価はできないんですよね。
評価値の具体的な見方としては、±200までは互角で、800くらいで優勢、2000を超えてくればほぼ勝勢くらいかな、という感じです。
なので、評価値が+100から+50になった時に、間違えたわけではありませんし、「なんでAIの推奨手の通りに指さないんだ!」などと言うことはマナー違反というか、自分の馬鹿を晒すことになるのでやめておきましょう。
まとめ
というわけで、にわか将棋通になれる将棋ネタ・雑学をいくつか紹介しました。
知識があれば、今まで「なんかすごい」と思っていた将棋をより一層楽しめると思います。
ちなみに僕が将棋に興味を持ったのは『りゅうおうのおしごと!』という作品を読んだのがきっかけです。
将棋に対してほんの少し興味があるのなら読んでみて面白いと思いますよ。