
令和3年度から3年度からセンター試験から新共通テストに移行します。
共通テストで話題になっているのが「記述式」の問題の導入です。
今回はその記述式がどのような問題で、どのように採点されるのかを紹介します。
記述式が導入される科目
記述式の問題が導入されるのは「数学」と「国語」のみです。
数学の中でも数学①の数学Iに関連する問題のみに記述式の問題が導入されます。なので、数学②は全てマーク式です。
国語の記述式の問題は近代以降の文章が題材になります。
近代以降の文章といっても、実用的な文章もしくは論理的な文章が主な題材となります。
「数学」「国語」ともに、記述式の問題は小問3問で、解答用紙に新しく記述式問題の解答欄が設けられます。
記述式問題の評価基準
記述式問題の採点基準は数学と国語で異なります。
なので、次に数学と国語のそれぞれの採点基準を紹介します。
数学
数学に関してはマーク式と同様に正解か不正解かで採点されます。
部分点はないということです。
そして、マーク式の問題の得点と合算されます。
合算されて満点は100点になります。
国語
国語は数学と比べて特殊で、全体及び小問ごとの段階表示が行われます。
マーク式のみで満点が200点で、記述式はそれとは別に段階評価されます。
小問の成績については内容面に関する評価がa, b, c の3段階で表示されます。
それに加えて、解答の書き表し方に関する評価が「*」で負荷されます。
3段階の基準を表にするすると
a | 複数の正答の条件を全て満たしており、全体として⼗分な解答 |
a* | aのうち、解答の書き表し⽅について 「マイナス評価」が1つ以上ある解答 |
b | 複数の正答の条件のうち、内容に関する条件の⼀部しか満たしておらず、全体として不⼗分な解答 |
b* | bのうち、解答の書き表し⽅について「マイナス評価」が1つ以上ある解答 |
c | 上記以外の解答 (空欄など) |
となります。
字数の上限など、解答するに当たっての書き表し方に関するきまりに従っていない解答が「マイナス評価」となります。
大問の成績は小問の成績をもとに5段階で表示されます。

また、大学は小問、大問の成績を用いて受験者を評価することができます。
記述式問題の採点
記述式問題の採点は⺠間事業者に採点作業を委託しながら、⼤学⼊試センターで実施する、ということになっています。
8/30に大学入試センターの委託を受けて採点業務を行う事業者を選ぶ一般競争入札の開札が行われ、ベネッセグループ傘下でテスト採点を手がける学力評価研究機構が約61億6000万円で落札しました。
採点官は「大学生」「大学院生」といった条件で制限はしない、としているので採点の質について疑問の声も挙がっています。
それでも、50万人分の答案を20日で採点するにはやむを得ないのかもしれません。
まとめ
今回の記事の内容をまとめると、
- 記述式の問題は「数学」と「国語」のみ
- 数学はマーク式と同様に採点される
- 国語は段階評価
となります。
現段階では記述式は「国語」と「数学」のみですが、文部科学省は記述式問題を24年度以降、他教科にも導入するかどうかを今後検討するそうです。